子宮筋での不妊の原因と妊娠率低下の実態とは?専門医が教える治療と検査のポイント

著者:北堀江アクア鍼灸治療院

子宮筋腫が不妊の原因になるかもしれない。そう聞いて、不安を感じたことはありませんか?

 

近年、30代女性の約20%が子宮筋腫を抱えているとされており、そのうち妊娠を希望する多くの方が「なぜ妊娠できないのか」「このまま妊活を続けて良いのか」と悩みを抱えています。子宮筋腫の大きさや位置、筋層・粘膜・漿膜といった発生部位の違いによって、妊娠や着床への影響は大きく異なります。特に粘膜下筋腫は、子宮内膜への圧迫によって受精卵の着床率を下げる要因とされており、医師による診断や超音波検査による正確な評価が欠かせません。

 

筋腫があっても妊娠・出産に成功した女性が多くいることも事実です。その違いは、正しい知識とタイミング、そして信頼できるクリニックとの連携にあります。どの治療法を選ぶべきか、手術が必要なのか、体外受精の前に何をすべきか?妊活における選択肢は想像以上に多岐にわたります。

 

この記事では、子宮筋腫と不妊の関係を丁寧に解説し、症状や検査、治療方針まで網羅的にお伝えします。妊活中の女性が抱える不安を一つずつ解消し、安心して希望の一歩を踏み出せるよう、情報をまとめました。

 

読み進めることで、あなたの妊活に必要な“今やるべきこと”が明確になります。医師に相談する前に、まずは正しい知識を手に入れてみませんか?

 

不妊治療専門の鍼灸で健康な妊娠をサポート – 北堀江アクア鍼灸治療院

北堀江アクア鍼灸治療院は、鍼灸を通じた不妊治療に特化し、平均3か月での妊娠達成を目指しています。身体の自然な力を引き出すため、独自の東洋医学的アプローチを採用し、心身のバランスを整えることに重点を置いています。個々の状態に応じた治療プランを提供し、患者様の健康的な妊娠と出産をサポートいたします。不妊にお悩みの方に安心と効果を提供するため、最新の知識と技術を駆使し、丁寧なケアを心がけています。

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なぜ子宮筋腫が不妊に影響するのか?妊娠を妨げるメカニズムとは

妊娠の成立を阻む子宮筋腫の物理的な影響とは

子宮筋腫は女性の子宮にできる良性の腫瘍であり、その存在自体がすぐに不妊を引き起こすわけではありませんが、筋腫の位置や大きさによっては妊娠の妨げになることがあります。特に注目されているのが、子宮の内腔に突き出す粘膜下筋腫の影響です。このタイプの筋腫は、受精卵が着床するための子宮内膜を変形させることがあり、着床そのものを困難にする可能性があるといわれています。

 

また、筋層内筋腫や漿膜下筋腫であっても、その大きさが一定以上になると子宮全体の構造が変化し、子宮内腔が狭くなることで胎児が成長するスペースを制限してしまうことがあります。卵管や子宮頸管付近にできた筋腫は、受精卵の移動経路を物理的に塞ぐリスクもあるため、不妊の一因として考えられるのです。

 

妊娠を目指す女性にとっては、自覚症状がない場合でも筋腫が内腔や卵管を圧迫していないかを確認するため、超音波検査やMRIなどでの精密な評価が重要です。筋腫が発見された場合には、その種類や大きさ、位置に応じた医学的判断に基づく対処が必要となります。

 

ホルモンバランスの乱れが子宮筋腫と不妊の両方に関係する理由

子宮筋腫の発育には女性ホルモン、特にエストロゲンが深く関わっていることが知られています。エストロゲンは子宮内膜の増殖を促す作用があり、月経周期にあわせて自然に分泌されます。しかし、このホルモンが過剰に分泌されると、筋腫の成長が促進されるだけでなく、子宮内膜の質にも影響を与えるため、妊娠の成立に不利な環境が生まれることがあります。

 

ホルモンバランスが乱れると排卵のリズムにも狂いが生じやすくなり、結果として妊娠のチャンスが減少してしまいます。特に30代後半から40代にかけての女性では、加齢によるホルモン変動と筋腫の発育が重なり、不妊のリスクが高まることが報告されています。筋腫がホルモンに反応して大きくなるというサイクルは、自然妊娠を目指す上で無視できない要素となります。

 

さらに、子宮筋腫があることで子宮の収縮性が低下し、胚移植や着床に必要な血流のバランスにも影響を及ぼす可能性があります。これにより、体外受精の成功率が下がるというデータも複数の医療機関から報告されています。妊活に取り組む際には、ホルモン状態の把握と、筋腫の影響を並行して評価することが求められます。

 

妊娠率への具体的な影響を数値で見る!筋腫の種類別の妊娠成功率

子宮筋腫の有無や種類によって、妊娠のしやすさが異なることは多くの研究で示されています。以下の表は、国内の医療機関で行われた不妊治療における妊娠成功率に関するデータをもとに、筋腫の有無や種類別の妊娠成功率を示したものです。

 

子宮筋腫の種類妊娠への影響の度合い備考
筋腫なし非常に少ない妊娠率が最も高く安定している
粘膜下筋腫あり高い子宮内膜に近いため着床が難しくなる
筋層内筋腫あり中程度子宮の形状変化や血流阻害の可能性がある
漿膜下筋腫あり低い子宮外側にあるため妊娠への影響は比較的少ない
複数筋腫あり高い圧迫や形状変化のリスクが複合的に重なる

 

このように、筋腫の位置と種類によって妊娠への影響度は大きく異なります。特に粘膜下筋腫は、受精卵の着床に直接影響するため、妊娠率を著しく低下させるリスクが高いとされています。一方で、漿膜下筋腫は外側に成長する傾向があり、子宮内腔を圧迫しない限り妊娠率への影響は少ないとされています。

 

筋腫の診断後に妊娠を希望する場合は、信頼できる医師のもとで筋腫のタイプと妊娠への影響を慎重に見極めたうえで、必要に応じて治療を選択することが大切です。治療にはホルモン療法や手術などがあり、どの方法が最も適しているかは筋腫の状態や年齢、妊娠への希望時期によって変わります。正しい情報をもとに判断することで、安心して妊活を進めることができます。

 

妊娠しやすさは筋腫の位置で変わる!妊娠しにくい場所と影響度の違い

筋腫の発生位置が妊娠に与える影響は無視できない要素です

子宮筋腫は女性の子宮にできる良性の腫瘍ですが、その位置によって妊娠への影響度が大きく異なります。中でも粘膜下筋腫、筋層内筋腫、漿膜下筋腫の三種類は、不妊治療の現場でもよく注目されるタイプです。これらは単に見た目や大きさの違いではなく、妊娠の成立に関わる重要な要素であるため、正確に分類して理解することが必要です。

 

粘膜下筋腫は子宮の内膜直下にでき、子宮腔内に突出する形で成長します。このタイプは最も妊娠に影響しやすく、受精卵の着床スペースを物理的に妨げることがあるため注意が必要です。筋層内筋腫は子宮の筋肉層に発生し、子宮全体の形状や収縮機能に影響を与えることがあります。漿膜下筋腫は子宮の外側に向かって発育するため、妊娠への直接的な影響は少ないとされますが、大きくなると周辺の臓器を圧迫し、不快感や排尿障害を起こすことがあります。

 

粘膜下筋腫が妊娠率に及ぼす影響は想像以上に深刻です

粘膜下筋腫が不妊に直結しやすいとされる最大の理由は、子宮内腔を変形させてしまう点にあります。受精卵は子宮内膜に着床することで妊娠が成立しますが、粘膜下筋腫が存在すると内膜がデコボコになり、着床しにくい環境になってしまいます。さらに、粘膜下筋腫が引き起こす過多月経によって貧血状態になると、妊娠を維持するための体力やホルモンバランスにも悪影響を与えかねません。

 

加えて、粘膜下筋腫は小さなものであっても症状が現れやすく、早い段階で医師の診察が必要となるケースも多いです。妊娠前に手術によって取り除いた方がよい場合もありますが、術後の回復や再発リスクも考慮しながら慎重に判断する必要があります。再発しやすいタイプの筋腫であることも知られており、術後のフォローアップが極めて重要です。

 

子宮筋腫の種類ごとの妊娠への影響を正しく把握しましょう

子宮筋腫の種類と妊娠への影響度は、以下のように整理することができます。これは多くの婦人科医や不妊治療専門クリニックで共有されている医学的見解に基づいた分類です。

 

筋腫の種類発生位置妊娠への影響備考
粘膜下筋腫子宮内膜直下高い着床障害や流産のリスクがある
筋層内筋腫子宮筋層内中程度子宮変形や収縮機能に影響する可能性がある
漿膜下筋腫子宮の外側低い妊娠への影響は少ないが大きくなると圧迫症状が出る

 

このように、筋腫は単に存在するかどうかではなく、その位置が妊娠の可否に深く関わっています。自覚症状がなくても、妊娠を希望している方は一度検査を受け、自分の子宮内の状態を確認することが大切です。特に粘膜下筋腫の場合は早期の発見と対処が重要であり、専門医と相談しながら最善の方法を選択していく必要があります。自分に合った治療方針を知ることが、安心して妊娠に向き合うための第一歩になります。

 

子宮筋腫と年齢の関係!40代でも妊娠できる?年齢別の妊娠率

30代・40代の自然妊娠率と不妊治療開始の適齢期

女性の妊娠力は年齢とともに確実に低下していきます。特に30代後半から40代にかけては、卵子の質の低下や排卵の不安定さが影響し、自然妊娠の確率が著しく下がるといわれています。この時期に子宮筋腫を合併すると、妊娠への影響はさらに大きくなる可能性があります。子宮筋腫は年齢と共に発症率が高くなり、30代後半以降での筋腫の有病率は顕著に上昇します。

 

筋腫があると、子宮内膜の変形や血流の阻害、ホルモンバランスの乱れが生じることがあり、これらが着床を妨げたり、妊娠継続に悪影響を与えたりすることが指摘されています。特に30代後半で筋腫が確認された場合、すぐに不妊治療を検討すべきかどうか判断に迷う方も少なくありません。しかし自然妊娠を希望するなら、早い段階での検査と医師との相談が不可欠です。

 

一般的に、30代後半からは妊娠を希望するなら6か月以上妊娠に至らない時点での受診が推奨されています。これは加齢による妊娠率の低下だけでなく、筋腫などの婦人科疾患のリスクが上がるためです。40代に入ると自然妊娠の可能性はさらに下がり、多くの方が不妊治療の選択肢を検討するようになります。年齢による妊娠率の変化と筋腫の有無は切り離せないテーマといえるでしょう。

 

高齢出産における筋腫のリスクと医療的選択肢

40代で妊娠を目指す場合、年齢だけでなく子宮筋腫の有無や状態を総合的に評価することが重要です。筋腫の位置や大きさによっては、受精卵が着床しにくくなったり、妊娠中の流産や早産のリスクが高まったりすることもあります。中でも粘膜下筋腫は子宮内膜に直接影響するため、妊娠率に大きな影響を与えると考えられています。

 

高齢出産においては、自然妊娠にこだわるよりも、体外受精などの高度生殖補助医療を視野に入れた計画が現実的です。体外受精では、卵子や胚の質を確認しながら妊娠の可能性を高めることができ、また筋腫の位置によっては先に手術で筋腫を摘出する選択もあります。医師との相談に基づき、自分にとって最も妊娠に近づける道を選ぶことが大切です。

 

このように、高齢で妊娠を希望する女性にとっては、筋腫の検査とあわせて、必要に応じて不妊治療への移行を早めに検討することが推奨されます。信頼できる婦人科クリニックや不妊治療専門施設に相談し、自分のライフプランと医療的判断を両立させながら取り組むことが望ましいです。

 

年齢別妊娠率と子宮筋腫の影響傾向

 

年齢帯自然妊娠率筋腫発症傾向推奨される対応
30代前半高い少ない定期的な検査で筋腫の有無を確認することが重要です
30代後半やや低下増加傾向妊娠希望があれば半年以内に医師へ相談することが勧められます
40代前半低い高い筋腫の影響を評価し、必要に応じてARTなどの医療的手段を活用するのが効果的です

 

この表に示す通り、年齢と筋腫の発症には相関があり、それが妊娠率にも影響を及ぼします。妊娠を考える際は、自身の年齢に応じた医療的戦略を立てることが非常に重要です。妊娠を望む全ての女性が、自分の身体の状態を正しく知り、最善のタイミングと手段を選択できるようサポートする環境づくりが求められています。

 

手術をするべきか?妊娠希望者に向けた子宮筋腫の治療判断基準

手術適応となる筋腫の大きさ・場所・症状とは?

子宮筋腫が妊娠に影響を及ぼすかどうかは、その大きさや位置、そして症状の有無によって大きく異なります。特に粘膜下筋腫は、子宮内腔を変形させて着床障害を引き起こす可能性が高いため、比較的小さなサイズであっても手術の対象になることがあります。一方で、漿膜下筋腫は子宮の外側に発生するため、サイズが大きくても妊娠への影響は少ないとされることが多く、経過観察が選ばれる傾向にあります。

 

筋腫が5cm以上で、なおかつ不妊症や流産の既往がある場合には、手術の検討が強く推奨されることがあります。また、筋腫の数が多い多発性子宮筋腫のケースでは、個々の筋腫の位置と合計体積から総合的に判断されます。過多月経や貧血、強い月経痛などの症状がある場合も、たとえ妊娠に直接関係なくとも生活の質を損なうため、手術が選ばれることがあります。

 

重要なのは、単に「大きさ」や「数」だけでなく、「どこにあり、どんな症状を引き起こしているか」を総合的に見ることです。そのためには画像診断が欠かせず、超音波検査やMRIを通じて筋腫の詳細を把握することが治療方針の基礎となります。

 

医師と治療方針を決める際のチェックポイント

治療の選択に迷ったとき、主治医とのコミュニケーションは非常に重要な鍵を握ります。まず確認すべきは、自分の筋腫が「不妊や妊娠維持にどの程度影響するのか」という医学的な評価です。専門医は、筋腫の位置や形状が着床や受精卵の発育に与える影響を総合的に診断します。

 

相談の際には、自分の年齢や妊娠希望の時期、これまでの妊活歴も共有しておくと判断の精度が高まります。また、筋腫に対してすぐに手術を行うのか、まずは経過観察で妊娠を試みるのかという選択肢もあります。必要であればセカンドオピニオンを活用し、複数の医師の見解を比較することも冷静な判断材料になります。

 

治療施設の選定も見落としてはならない要素です。子宮筋腫の治療は一般の婦人科でも可能ですが、妊娠を前提とした治療には不妊専門クリニックの方が適している場合もあります。たとえば、腹腔鏡手術に長けた医師が在籍している施設であれば、術後の子宮のダメージを最小限に抑えることが可能となります。

 

さらに、手術の実施時期も重要です。すぐに妊娠を希望する場合には、手術後の回復期間も考慮しなければなりません。医師との間で希望と現実のバランスを明確にすることが、後悔のない選択につながります。

 

判断に迷ったら押さえておきたい基準と選択肢比較

手術が適応となるかどうかは、患者の状態と希望をもとに個別に検討されるべきです。以下に、主な判断基準とその選択肢を比較して整理します。

 

判断基準内容手術が選ばれやすい例経過観察が選ばれやすい例
筋腫の位置粘膜下・筋層内で内腔を圧迫漿膜下で外側に突出
筋腫の大きさ5cm以上3cm以下
症状の有無過多月経・強い月経痛・貧血あり症状がないまたは軽度
年齢と妊娠希望35歳以上で早期妊娠希望年齢が若く妊活は未定
不妊歴の有無不妊治療歴あり妊活歴がない

 

このように、同じ子宮筋腫であっても状況によって適応が大きく異なるため、自己判断せず、医師との対話を重ねながら治療方針を選ぶことが大切です。

 

子宮筋腫の大きさと妊娠への影響!6センチ・10センチの妊娠率とリスク

大きさごとのリスク比較と妊娠実績

子宮筋腫は女性の子宮に発生する良性の腫瘍であり、その大きさや位置によって妊娠への影響が変わることが知られています。6センチの筋腫を持つ女性の場合、自然妊娠は十分に可能なケースが多いですが、筋腫が子宮内腔に近い場所に存在する場合は、受精卵の着床が妨げられることもあります。妊娠初期に流産のリスクが高まることもあるため、妊娠前からの定期的な検査が大切です。

 

一方で、10センチを超えるような大型の筋腫になると、妊娠中の胎児の成長を妨げたり、子宮の血流に悪影響を与えることがあります。このサイズになると、帝王切開を選択する可能性が高くなったり、出産時の合併症が懸念されることもあります。実際に10センチ以上の筋腫を持ちながら妊娠・出産に成功した例もありますが、多くの場合は妊娠前に手術やホルモン療法を行い、筋腫を縮小させた上で妊活を再開しています。

 

妊娠成功例としては、6センチ程度の筋腫を持つ女性が自然妊娠し、適切な医師のフォローのもと無事に出産した事例があります。また、10センチの筋腫を核出術で取り除いた後に、体外受精で妊娠に至った例も報告されています。どちらのケースでも共通しているのは、筋腫の位置と状態を正確に把握し、それに応じた適切な治療と妊活のスケジュールを組むことの重要性です。

 

サイズによる医師の治療判断基準と推奨アクション

医師が治療方針を決める際には、筋腫の大きさに加えて、症状の有無や妊娠希望の有無、そして筋腫の発生している位置なども重要な判断材料になります。6センチの筋腫であっても症状がなければ、すぐに治療に踏み切らず経過観察とすることが多いです。妊活中である場合には、排卵状況や子宮内膜の状態を超音波検査で定期的に確認しながら、自然妊娠の可能性を探ることが一般的です。

 

しかし、筋腫が粘膜下に位置する場合や、月経痛・過多月経といった症状がある場合には、妊娠への支障が出る前に治療を行うこともあります。筋腫が着床の妨げになると判断された場合、子宮鏡下手術や腹腔鏡手術による核出術が選択されることがあります。特に30代後半以降や高齢妊娠を希望する方にとっては、妊娠可能期間が限られていることから、早期の対応が望まれます。

 

10センチ以上の筋腫の場合は、ほとんどのケースで妊娠前に外科的治療が必要とされます。これは子宮の変形が強くなり、胎児の成長に支障をきたす恐れがあるためです。また、筋腫の位置が子宮頸部近くにある場合、自然分娩が困難になるため、分娩計画を含めた総合的な診療が必要になります。治療後には一定期間の回復を経てから妊活を開始することが多く、ホルモン療法などで再発防止にも取り組みます。

 

妊活中に筋腫の拡大をどうモニタリングすべきか

妊活中の女性にとって、子宮筋腫の変化を正確に把握することは極めて重要です。筋腫の拡大は数ヶ月単位で起こることがあり、適切なモニタリングによって早期に対応することが妊娠の成功率向上に直結します。モニタリングの基本は、婦人科での定期的な超音波検査であり、筋腫の大きさ、形、位置の変化を確認します。特に月経周期との関連性を観察することで、筋腫の発育傾向や症状の変化も明らかになります。

 

妊活中の筋腫管理においては、以下のようなチェック項目を定期的に確認することが推奨されています。

 

子宮筋腫モニタリングチェック項目一覧

 

チェック項目説明内容
筋腫のサイズ超音波検査によりmm単位で測定。拡大傾向があるかどうかを判断します。
筋腫の位置子宮内腔に近いか、筋層内か、漿膜下かを確認し、妊娠への影響度を見極めます。
周辺臓器への圧迫の有無膀胱や直腸などへの圧迫がある場合は、生活の質や妊娠継続に影響する可能性があります。
月経症状の変化過多月経、月経痛の悪化は筋腫の成長サインであるため、継続的な聞き取りが重要です。
ホルモン値の推移エストロゲンの分泌量やバランスの変化により、筋腫の発育速度が左右されます。

 

このように、モニタリングを怠らず、医師と連携して筋腫の状態を管理していくことで、安全に妊活を進めることができます。妊娠を希望する全ての女性にとって、自身の身体を知ることが妊活成功の第一歩となります。

 

子宮筋腫が出産に及ぼすリスクとは!母体と赤ちゃんへの影響を正しく理解

出産時に起きる可能性のある合併症とその対応策

子宮筋腫を抱えたまま出産に臨む場合、母体にはさまざまなリスクが生じる可能性があります。代表的なものが子宮破裂と大量出血です。特に過去に子宮筋腫核出術を受けたことがある場合、手術で傷ついた子宮壁の部分が出産時の収縮圧に耐えきれず、破裂するケースが報告されています。子宮破裂は極めて危険であり、迅速な帝王切開や母体への輸血が必要になることがあります。

 

また、筋腫の大きさや位置によっては胎児の通過障害が生じ、分娩が長時間に及ぶこともあります。このようなケースでは、陣痛がうまく進行しない「微弱陣痛」が起こる可能性もあり、結果的に母体への負担が増大します。出産時に筋腫が胎児の通過経路をふさいでいる場合には、帝王切開が選択されることが一般的です。

 

さらに、筋腫の位置によっては胎盤が正常な場所に形成されず、「前置胎盤」や「癒着胎盤」などの異常が生じることもあります。こうした異常は、出産時の大量出血のリスクを高める要因となるため、予測される場合は総合病院など高度な医療体制を持つ施設での出産が望まれます。

 

医師は出産前に超音波やMRIなどの検査を通じて筋腫の詳細を把握し、分娩時の危険性を可能な限り回避する計画を立てます。また、手術経験の豊富な産婦人科医のいる施設を選ぶことで、合併症の発生時にも迅速かつ安全に対応できる環境が整います。母体の安全と赤ちゃんの命を守るためには、こうした事前の準備と判断が極めて重要です。

 

赤ちゃんへの影響!発育障害・早産・NICU搬送など

子宮筋腫の存在は、母体だけでなく胎児にも直接的または間接的な影響を与える可能性があります。特に大きな筋腫が子宮内で胎児の成長空間を圧迫すると、発育障害が起こることがあります。これは胎児が十分に身体を伸ばすことができず、低体重や奇形のリスクがわずかに上昇するとされているため、妊娠中のモニタリングが不可欠です。

 

また、筋腫が胎盤に近い位置にある場合は、胎盤への血流が阻害され、胎児への栄養供給が妨げられることもあります。結果として、胎児の成長が遅れる「胎児発育遅延」や「子宮内胎児発育不全」と呼ばれる状態になることがあります。これらのリスクは、胎児の体重や心拍数のチェックを継続的に行うことで、早期に異常を発見し、必要に応じて早産や帝王切開を検討することが可能になります。

 

さらに、筋腫が原因で早産が誘発されることもあります。子宮の伸展が制限されることで、予定よりも早く子宮収縮が始まり、妊娠34週未満での出産に至るケースもあります。こうした状況では、出生直後に赤ちゃんが新生児集中治療室(NICU)へ搬送され、人工呼吸器や点滴などのサポートが必要になる場合もあります。

 

特に高齢出産や多発性筋腫がある妊婦の場合、妊娠中からのハイリスク管理が重要となります。赤ちゃんへの影響を最小限にとどめるためには、妊娠初期からの詳細な診断と、適切な施設での管理が推奨されます。

 

リスクがある場合に選ばれる分娩方法や施設を紹介

子宮筋腫を有する妊婦の分娩方法の選択は、筋腫の位置や大きさ、症状の有無によって変化します。安全に出産を迎えるためには、医師の的確な診断とそれに基づく施設選定が非常に重要です。以下の表に、リスクの状況に応じて選択される代表的な分娩方法と推奨施設の特徴を整理しています。

 

子宮筋腫のリスク別・分娩方法と施設選定の指針

 

筋腫のリスク状況分娩方法の選択推奨される施設の特徴
小さく無症状の筋腫自然分娩が可能一般的な産婦人科医院
大きさ5cm以上で症状あり状況により帝王切開の可能性あり麻酔科・手術対応が可能なクリニック
10cm以上または多発性高リスク帝王切開が選択される場合あり緊急手術・NICU完備の総合周産期医療施設
過去に核出術経験あり子宮破裂リスクにより帝王切開を選択高度な周産期医療と産婦人科の連携がある病院

 

このように、筋腫があるからといって必ずしも出産に大きな問題が起こるわけではありませんが、適切な医療体制の中での分娩が何よりも安全性を高めます。妊婦本人の希望も尊重しながら、医師と十分に相談し、慎重に出産計画を立てることが何よりも大切です。

 

まとめ

子宮筋腫は良性の腫瘍でありながら、筋腫の大きさや位置によっては妊娠や出産に大きな影響を与えることがわかっています。特に粘膜下筋腫や筋層内筋腫が子宮内膜を圧迫することで、受精卵の着床を妨げたり、流産や早産のリスクを高める場合があります。日本産科婦人科学会の調査によると、30代女性の約20%が何らかの子宮筋腫を抱えており、不妊の一因とされるケースも少なくありません。

 

一方で、適切な検査と診断を経て治療や経過観察を行えば、子宮筋腫があっても妊娠・出産に成功するケースは多数あります。超音波検査やMRIで筋腫の正確な位置と大きさを把握し、必要に応じて核出手術やホルモン療法を選択することで、妊娠の可能性を高めることができます。

 

「手術が必要かどうか」「自然妊娠は可能か」「体外受精の前に何をすべきか」など、妊活中の女性が抱える悩みは多岐にわたります。想定外の費用や治療期間への不安もある中で、最も大切なのは、信頼できる医師の診断と、早期の行動です。妊娠を希望するならば、放置せずに現状を知ることから始めることが、時間や身体的負担を減らす第一歩になります。

 

本記事では、子宮筋腫と不妊の関係性についてを包括的に解説しました。正確な情報と的確な対処があれば、未来への選択肢は広がります。安心して妊活を進めるためにも、自身の体の状態を正しく理解し、医療機関と連携しながら前向きな一歩を踏み出してみてください。

 

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よくある質問

Q. 子宮筋腫があるとどれくらい妊娠率が下がるのですか?
A. 子宮筋腫の位置や大きさにより妊娠率への影響は異なりますが、特に粘膜下筋腫がある場合は自然妊娠率が最大50%程度低下すると報告されています。これは子宮内膜を圧迫し、着床しにくくなるためです。筋層内筋腫や漿膜下筋腫でも、筋腫が大きい場合や複数存在する場合は子宮全体の環境が悪化し、卵管の通過障害や血流低下が起こりやすくなるため、妊娠を望む方は早めの検査と医師の診断を受けることが推奨されます。

 

Q. 筋腫の大きさが妊娠に与えるリスクは具体的にどのくらいですか?
A. 一般的に、子宮筋腫が6センチ以上になると妊娠率の低下が見られ、10センチ以上になると胎児の発育や着床に重大な影響を与えることがあります。特に粘膜下筋腫で子宮内腔が変形している場合は、受精卵が定着しにくく流産の可能性が高まります。筋腫の発育状況や症状に応じて、経過観察・薬物療法・核出術といった治療法の選択肢があり、早期の医療相談が重要です。

 

Q. 子宮筋腫があっても体外受精で妊娠できる可能性はありますか?
A. はい、あります。近年の研究では、子宮筋腫がある女性でも体外受精(ART)による妊娠成功率は上昇傾向にあります。ただし、粘膜下筋腫が存在している場合は体外受精の着床率が下がるため、事前に核出手術を行うことで妊娠率が約2倍に改善したという臨床データもあります。治療歴、年齢、筋腫の位置によって最適な対応は異なるため、不妊治療クリニックでの精密な検査が推奨されます。