著者:北堀江アクア鍼灸治療院
先進医療とは、厚生労働省が承認した高度で専門的な医療技術であり、通常の保険診療ではカバーされない最先端の治療を受けるための特例措置です。特に不妊治療分野においては、タイムラプス撮像法やIMSI、ERA検査など、従来の治療方法では対応が難しいケースに対する新たな希望の光となっています。
不妊治療の成功率を上げるためには、精子や胚、子宮内膜の状態をより詳細に分析し、最適なタイミングで適切な処置を行うことが重要です。しかし、これらの最先端技術は、現時点では通常の保険診療の範囲外であり、自由診療として高額な費用がかかります。そこで、先進医療として認定された技術を受けることができれば、患者は治療にかかる費用を軽減しながら、最先端の医療を受けることが可能となります。
先進医療の導入により、医師はこれまでよりも細かな判断ができ、患者は安心して治療を受けることができます。これにより、患者一人ひとりに最適な治療を提供する体制が整い、治療の成功率や妊娠率の向上が期待されています。
本記事では、先進医療の不妊治療における重要性とその技術、そしてどのようにしてこの高度な医療を受けることができるのかについて詳しく解説します。これにより、治療の選択肢を広げ、より多くの患者が希望する結果を得るための手助けとなることを目指しています。
不妊治療専門の鍼灸で健康な妊娠をサポート – 北堀江アクア鍼灸治療院
北堀江アクア鍼灸治療院は、鍼灸を通じた不妊治療に特化し、平均3か月での妊娠達成を目指しています。身体の自然な力を引き出すため、独自の東洋医学的アプローチを採用し、心身のバランスを整えることに重点を置いています。個々の状態に応じた治療プランを提供し、患者様の健康的な妊娠と出産をサポートいたします。不妊にお悩みの方に安心と効果を提供するため、最新の知識と技術を駆使し、丁寧なケアを心がけています。
北堀江アクア鍼灸治療院 住所 〒550-0014 大阪府大阪市西区北堀江1丁目13−4 サン・システム堀江公園前ビル 9階電話 06-6643-9645
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先進医療とは何か?不妊治療で注目される理由と定義 先進医療の基本的な定義と制度上の位置づけ 「先進医療」という言葉を耳にすることが増えましたが、その正確な意味や制度上の位置づけについては、意外と知られていないかもしれません。先進医療とは、厚生労働省が定めた高度で専門的な医療技術のうち、一定の条件を満たすことで、公的医療保険との併用が特例的に認められている医療を指します。通常、日本の医療制度では、保険診療と自由診療を併せて行う「混合診療」は原則として禁止されています。しかし、先進医療は例外的にこの混合診療が可能となっており、患者は保険診療を受けながら、先進的な技術の部分に限って自己負担で治療を受けることができます。
この制度の背景には、保険制度による医療の公平性を守りつつ、医療技術の進歩や多様化に柔軟に対応するという目的があります。先進医療として認められるには、厚生労働省の技術審査部会での厳正な審査を通過しなければなりません。審査では、その技術の安全性や有効性、実施体制の整備状況などが評価されます。承認後は、厚労省が定期的に告示する「先進医療の技術リスト」に掲載され、指定医療機関でのみ実施可能となります。このように制度化されていることで、患者は質の高い医療を安心して受けることができます。
不妊治療分野においても、この先進医療制度は大きな注目を集めています。例えば、「タイムラプス撮像法(胚の成長過程を高解像度で連続撮影する技術)」や「IMSI(高倍率精子選別法)」、「ERA検査(子宮内膜の着床能を調べる検査)」など、最先端の技術が多く存在しますが、これらの多くは通常の保険診療ではカバーされていません。そのため、すべてを自由診療で受けるとなると経済的負担が大きくなり、治療継続を断念せざるを得ないケースも見られます。
こうした最先端技術が先進医療として認められれば、基礎的な治療部分には保険を適用しつつ、高度な検査や手法に限って自己負担で受けることが可能となります。結果として、費用の総額を抑えながらも高水準の医療を受ける選択肢が生まれ、治療の継続性や成功率の向上にもつながるのです。
また、先進医療としての承認を受けるには、技術力だけでなく、医療提供体制そのものにも厳格な基準が求められます。医師の経験や専門性、施設の設備、説明責任を果たす体制など、多面的な評価を通じて「信頼できる医療」が担保されている点も見逃せません。これは患者にとって、安全かつ納得のいく治療を受けるための大きな安心材料となっています。
先進医療は、医療の質の向上と公平性を同時に実現しようとする制度です。不妊治療をはじめ、将来的に保険適用を目指す技術がまずはこの枠組みで実用化される例も多く、最新の医療を少しでも身近にする手段として、今後ますます重要性を増すことが予想されます。
不妊治療における先進医療の重要性 不妊治療は、医療技術の進歩とともに年々進化を遂げています。特に「先進医療」は、従来の治療法では限界があった症例にも新たな道を開く存在として、大きな注目を集めています。先進医療とは、厚生労働省により安全性や有効性が一定程度認められた先端技術で、公的保険診療との併用が特例として許可された医療技術です。これにより、患者は保険の枠組みの中で、先進的な技術の恩恵を受けることが可能となります。
不妊治療の現場においては、妊娠率や着床率の向上を目指すさまざまな先進的手法が導入されています。その代表例の一つが「タイムラプス撮像法」です。この技術では、胚(受精卵)の成長過程を24時間体制で撮影・記録し、細かな変化を継続的に観察することができます。これにより、胚の発育状態を総合的に判断し、より着床しやすい胚を選ぶための有力な判断材料となります。
さらに「IMSI(高倍率精子選別法)」も注目される技術の一つです。従来の顕微授精では見落とされるような精子の微細な構造的異常を、高倍率顕微鏡を使って詳細に観察し、正常な形態を持つ精子を選び出すことが可能になります。この方法は、精子の質が妊娠に与える影響を重視するカップルにとって、非常に有効な選択肢といえるでしょう。
また、着床の成功を左右する要因として注目されているのが「子宮内膜の状態」です。ERA(子宮内膜着床能検査)やEMMA(子宮内膜マイクロバイオーム解析)といった先進的検査により、着床に適したタイミングや子宮内環境のバランスを把握することができます。これらは特に、何度も移植に失敗する「反復着床不全」の患者に対して、治療戦略の再構築を可能にする手段となります。
これらの技術は、現時点では保険適用外であり、全額自己負担で受ける必要があるため、経済的なハードルは低くありません。しかし、これらが「先進医療」として認定されることで、保険診療と併用できるようになり、患者の負担軽減につながります。より多くの人が高水準の医療にアクセスできる体制が整うことで、治療を継続するモチベーションも維持しやすくなるのです。
さらに、先進医療の導入は、医師と患者との信頼関係を深める効果も期待されています。新しい技術を用いるには、必ず丁寧な説明と同意が求められるため、治療に関する理解が深まり、納得感を持って治療を受けられるようになります。選択肢が広がることは、患者にとって「自分で選んだ治療を受けている」という安心感につながり、治療への前向きな姿勢にも好影響を与えます。
このように、先進医療は不妊治療において単なる技術の進歩にとどまらず、患者の心理的・経済的負担を軽減し、治療全体の質を高める役割を果たしています。今後さらに多くの技術が先進医療として承認されることで、不妊治療の可能性はより広がっていくと期待されます。
従来医療と比較した先進医療の役割 従来の不妊治療では、一般的にタイミング法、人工授精、体外受精といった段階的なアプローチが基本とされてきました。これらの治療法は、保険診療として提供されることが多く、費用面での負担が比較的軽減されている一方、すべての症例に適応できるわけではありません。反復着床不全や原因不明の不妊症など、従来の治療では対応が難しいケースも存在します。
このような背景から、先進医療は新たな治療手段としての役割を担っています。たとえば、通常の胚培養では判断が難しい胚の選別において、タイムラプス撮像法を用いることで、胚の発育パターンを詳細に把握することが可能となります。また、子宮内膜に関する高度な検査技術を併用することで、胚と内膜の同期性を確認し、着床率を改善する戦略が立てられます。
医療機関の中には、従来の体外受精と先進医療を併用して妊娠率の向上を図っているところもあり、患者一人ひとりの状況に応じた柔軟な治療計画が実現しています。保険診療では対応できない症例に対し、より効果的な手法を提示できる点は、先進医療の大きな魅力といえるでしょう。
以下は、主な先進医療技術とその概要を整理したものです。
技術名称 対象となる症例 主な特徴 タイムラプス撮像法 胚の発育不良、着床障害 胚の発育過程を連続撮影し最適な胚を選別 IMSI 男性不妊、精子形態異常 高倍率で形態良好な精子を選び顕微授精を行う ERA検査 着床障害、反復不成功 子宮内膜の着床適期を遺伝子レベルで特定 EMMA検査 子宮内フローラ異常、反復不成功 内膜の菌叢バランスを調べ着床環境を分析
こうした先進医療の役割は、今後も拡大が期待されており、医療機関や制度側の対応が進むことで、より多くの患者が高品質な治療を受けられる環境が整っていくことが求められています。
不妊治療で使われる主な先進医療の技術一覧 タイムラプス撮像法の仕組みと活用場面 タイムラプス撮像法は、胚の発育を連続して記録できる先進的な観察技術です。体外受精の過程においては、複数の受精卵から最も妊娠につながる可能性が高いものを選ぶ必要がありますが、従来の方法では定期的に観察するため、一時的な状態しか確認できませんでした。それに対し、タイムラプス撮像法は時間経過とともに胚の変化を詳細に観察できるため、発育の過程に異常がないか、細胞分裂のリズムが自然かどうかなど、より深い視点で選別が可能になります。
この技術の導入により、医師は静止画像では得られなかった動的な情報をもとに判断できるようになりました。その結果、発育過程の異常を早期に察知し、より着床率の高い胚を選び出せるようになります。患者にとっては、妊娠の可能性が高い胚を選べることで、治療回数や身体への負担が軽減されるという利点があります。また、胚をインキュベーターから取り出す必要がなくなるため、外的環境による影響を最小限に抑えたまま観察を続けられるのも特徴です。
タイムラプス撮像法は、特に体外受精を複数回経験しても妊娠に至らない方に対して有効とされています。技術導入には医療機関側の設備投資が必要であり、導入されている施設は限られていますが、厚生労働省の先進医療リストにも記載されていることで、一定の信頼性と安全性が認められていることが分かります。
この技術は、受精卵の分裂速度、細胞の対称性、フラグメントの発生率など、さまざまな要素を同時に評価することができ、総合的な胚の質評価に直結しています。長時間にわたり連続撮影された画像データを解析することで、単なる形の美しさだけでなく、胚の発育の流れや安定性といった要素も加味して判断が行われます。このような分析は、妊娠率を高めるうえで極めて重要な役割を果たします。
IMSIやPICSIなど精子選別技術の概要 IMSIやPICSIは、顕微授精を行う際に使用される高度な精子選別技術です。不妊治療において、男性因子の影響があるケースでは、単に運動率や濃度だけでなく、精子の形態やDNAの質なども重要な要素とされます。従来の顕微授精では、光学顕微鏡で選別した精子を卵子に注入する方法が一般的でしたが、IMSIやPICSIはより精密な評価を可能にする技術です。
IMSIでは、通常の顕微鏡よりも数倍高い倍率で精子を観察することで、形態的な欠損があるものを除外し、より正常な構造を持つ精子を選別することができます。具体的には、頭部の空胞、尾部の異常、細胞膜の不規則性などを精査し、受精能力の高い精子を選ぶことが可能です。これにより、受精の確率が向上し、流産率の低下や着床率の向上にもつながるとされています。
一方、PICSIは精子の成熟度や受精能力を判定する方法で、ヒアルロン酸を含む特殊な培地を使用し、自然に卵子と結合できる能力を持つ精子だけを選び出します。これは自然受精に近いメカニズムであるため、体内環境に適応した精子を選ぶという意味でも評価されています。とくにDNA断片化が懸念される症例では、PICSIによって損傷の少ない精子を選別することで、受精卵の質を高める効果が期待されます。
このような技術の導入は、複数回の治療を経験している患者にとって、治療計画の質を高める要素になります。特に男性側の要因が大きいとされる場合や、顕微授精を繰り返しても成果が得られないケースでは、IMSIやPICSIを検討する価値があります。治療の成否は精子と卵子の質に大きく依存するため、こうした技術が果たす役割は非常に大きいといえます。
子宮内環境の診断を目的とした検査技術 近年、着床の成否において子宮内環境の重要性が強調されています。とくに反復着床不全の原因の一つとして、子宮内膜の状態や微生物叢のバランスが注目されており、ALICE、EMMA、ERAなどの検査技術が導入されています。これらの検査は先進医療に該当し、高度な分析を通じて個別最適な治療戦略を立てるうえで欠かせない存在となっています。
ERAは、子宮内膜の遺伝子発現を解析することにより、着床に適した時期を特定する検査です。患者によっては通常と異なる時期に着床の最適化が求められることがあり、そのような個別差を可視化することで、最適な胚移植のタイミングを見極めることができます。これにより、移植の成功率が高まり、治療の回数や身体的負担の軽減にもつながります。
EMMA検査は、子宮内膜に存在する乳酸菌の割合や微生物バランスを解析するもので、細菌叢の異常が着床不全に影響を与えることが知られています。ALICE検査では、有害菌の有無を特定し、炎症や免疫異常の可能性を調査することができます。これらの検査結果をもとに、必要に応じて抗生物質やサプリメントなどによる治療を組み合わせることで、着床環境を整えることが可能になります。
以下は、これらの検査技術の特徴と役割をまとめた表です。
検査名 検査対象 主な目的 活用される症例 ERA 子宮内膜の遺伝子発現 着床時期の特定 反復着床不全、移植失敗 EMMA 子宮内細菌叢 微生物バランス評価 慢性子宮内膜炎の疑い ALICE 子宮内病原菌 有害菌の有無を検出 着床障害、流産経験あり
これらの検査はすべて患者ごとの個別データに基づいて実施され、治療の的確性と妊娠成功率の向上を後押しする技術として注目されています。複数回の治療で成果が得られなかった方にとって、子宮内の見えない要因を明らかにするという点で非常に有意義な選択肢となります。検査の実施には事前予約や採取日程の調整が必要な場合もあり、医療機関との連携が重要になります。信頼性のある検査を受けることで、今後の治療方針を根拠あるものに変えていくことが期待されます。
先進医療の不妊治療を受けた際にかかる費用について 治療技術ごとの費用例と注意点 先進医療に分類される不妊治療の技術は、一般的な保険診療とは異なり、高度で専門的な医療機器や技術を必要とするため、医療機関ごとの提示内容に差が生じやすいです。特にタイムラプス撮像法やIMSI、PICSIなどの顕微授精技術、さらにERAやEMMAといった子宮内環境の検査などは、治療行程のどの段階で使用するかによっても総額が変わることがあります。技術ごとの費用には、基本施術費のほかに管理料や設備利用料などが加算されるケースもあり、実際の見積もりを事前に確認する必要があります。
また、患者ごとの状態や治療方針によっては、同じ技術を用いる場合でも回数や組み合わせが変わるため、費用にも差が出ます。たとえば、胚培養の期間や移植のタイミング、刺激法の選択などによっても異なります。こうした差を理解せずに治療を進めると、想定外の自己負担が発生することがあります。
加えて、複数の技術を組み合わせて使用することが一般的である点にも注意が必要です。たとえば、タイムラプス撮像法を用いた胚選別とIMSIによる精子選別技術を併用する場合、個別の料金が合算されます。また、これらの技術は保険適用外であることが多く、助成制度の対象外となるケースもあるため、自治体の助成条件などをあらかじめ確認しておくと安心です。
さらに、検査や治療にかかる時間や通院回数も費用に影響します。治療技術に応じて、通院頻度や一度の滞在時間が異なるため、交通費や生活上の負担も視野に入れることが現実的です。全体として、単に技術の種類だけではなく、それぞれの治療過程に必要な準備や後処理の有無なども含めた費用評価が求められます。
自由診療となるケースと医療機関ごとの違い 先進医療は原則として保険診療との併用が制限されており、ほとんどの場合が自由診療となります。この自由診療という枠組みの中で、同じ技術を使用していても、医療機関によって費用体系が異なることは珍しくありません。たとえば、技術料の設定や、付帯サービスとしての検査やカウンセリングの有無、実施する医師の専門性や症例数などが反映され、結果として金額に差が出てきます。
地域による違いも明確です。都市部では競争が激しい分、一定の価格帯に収まる傾向がありますが、地方の医療機関では設備投資の回収や症例確保の観点からやや高めの設定となっているケースもあります。また、付帯する説明資料の充実度や、通院のサポート体制、医療機関独自の支援制度の有無も含めて、単純な金額比較では判断が難しい状況です。
自由診療であるため、患者自身がしっかりと比較検討を行う姿勢が求められます。一部のクリニックでは、医師によるカウンセリングや治療内容の個別設計に重点を置き、技術単体の価格よりも包括的なサービスとしての治療を提案するケースもあります。そのため、見た目の価格が高く感じられても、結果的に納得感のある選択となる場合もあります。
さらに、各クリニックの実績や導入している機器の性能も重要な判断基準になります。同じタイムラプス撮像法でも、観察カメラの性能や解析ソフトの精度により、診断力に差が出る可能性があるため、治療実績と技術の信頼性を確認することが重要です。
見積もりと費用内訳の確認ポイント 先進医療を選択する際、最初に提示される見積もりが治療全体の費用を正確に反映しているとは限りません。多くの場合、カウンセリング時に提示されるのは基本的な治療費に限定されており、その後の検査や技術の追加により費用が増加することがあります。このため、内訳を細かく確認することが重要です。特に、項目ごとの分類が不明確な場合は、担当者に詳細を尋ねることが推奨されます。
例えば、技術使用料、医師の診断費、培養管理費、カウンセリング費、使用薬剤費などがそれぞれどのように含まれているのか、あるいは別途請求されるのかを確認する必要があります。医療機関によっては、事前に書面での費用明細を提示するところもあるため、複数の見積もりを比較して信頼性を判断することが望ましいです。
また、追加費用の発生ポイントとしては、施術後のフォローアップ診察や再検査などがあり、これらの有無も全体の予算に影響を与えます。治療途中での計画変更や回数の増加なども費用増加の要因となるため、想定されるパターンについても説明を受けておくと安心です。
以下のテーブルは、見積もり時に確認すべき代表的な費用項目の一例です。
費用項目 内容の例 技術使用料 タイムラプス撮像法、IMSIなどの使用料 診察料 初回診察や施術当日の診療費 検査費 血液検査、ホルモン値、感染症検査 カウンセリング費 初期カウンセリング、心理的支援など 投薬・注射費 ホルモン調整のための薬剤費用 管理費 胚の培養や保存、検査準備費など
このように、見積もりに含まれる各項目を整理して理解することで、治療を進めるうえでの予算管理がしやすくなります。特に助成制度の対象となる費用かどうかも併せて確認することで、実質負担額の予測にもつながります。信頼性のある医療機関では、これらを丁寧に説明し、書面にて提供してくれるため、初回カウンセリングの際には積極的に質問を行うことが重要です。
先進医療に対応する生命保険と保険金の請求条件 先進医療特約付き保険の基本的な仕組み 先進医療特約とは、一般的な医療保険に追加できる保障で、特定の先進医療を受けた際に発生する技術料などを補償する仕組みです。これは民間保険会社が提供している商品に付帯されており、公的医療保険の枠外で実施される医療行為に対して保障される点が特徴です。通常の医療保険は診療報酬制度に基づいた治療費を対象としていますが、先進医療にかかる費用は高額になることもあり、自己負担のリスクを軽減する手段として注目されています。
先進医療特約がカバーする範囲は、厚生労働省が告示している先進医療技術に限定されており、その都度更新されるリストに基づいて判断されます。この特約は、加入していれば自動的に適用されるものではなく、医療機関で実施される技術が対象であるか、また契約中の保険商品がそれをカバーしているかの確認が必要です。対象技術が医療機関によって実施可能かどうかも、保障を受けられるかどうかに関係します。
さらに、支払われる保険金の上限や回数、保障の有効期間などは保険会社ごとに異なるため、契約時には必ず詳細を確認することが重要です。また、先進医療に該当するか否かは、最終的に医療機関の判断に委ねられるため、事前に医師と相談したうえで、保険会社にも確認する手続きをとることが望まれます。
給付対象になる技術と診断条件 先進医療特約で保険金の支払い対象となるには、保険会社が認定する技術であり、かつ厚生労働省の告示に掲載された医療技術である必要があります。給付対象として代表的なものには、がん治療に用いられる重粒子線治療、陽子線治療、不妊治療におけるタイムラプス撮像法や顕微授精などが含まれます。これらの技術は高度な専門性が求められ、実施できる医療機関も限られているため、対象施設であるかどうかの確認が重要です。
診断条件としては、まず医師が必要性を判断した上で、告示された先進医療であること、かつ診療の一環として医療機関で正規に実施されることが前提となります。たとえば、タイムラプス撮像法の場合は、胚の発育状況を連続撮影し、発育のリズムを観察することで移植胚の選定に役立てる技術であり、この技術が必要と医師が判断した場合に保険の対象となる可能性があります。
さらに、患者が先進医療特約付き保険に既に加入しており、契約が有効である状態であることが条件です。保険契約日より前に発症した疾患に対しては適用外となる場合や、待機期間が設けられている商品も存在するため、契約内容の把握が欠かせません。また、医療機関が厚生労働省の先進医療実施施設として登録されているかの確認も必要であり、これは保険会社の判断材料にもなるため事前に把握しておくと安心です。
保険金を請求する際に必要な書類と手続き 先進医療に該当する治療を受けたあと、保険金を請求するには、適切な書類の準備と所定の手続きを踏む必要があります。まず用意すべき書類としては、医師の診断書、先進医療を実施したことを証明する医療機関発行の証明書、治療明細書、領収書などがあります。これらはすべて保険会社が指定する様式に基づいて提出する必要があり、不備があると請求が受理されない場合もあるため注意が必要です。
さらに、保険証券番号や契約者情報、治療を受けた本人の氏名、生年月日などを正確に記載する必要があります。申請書類は郵送やオンラインで提出できる保険会社も多く、最近では電子申請にも対応している場合があります。提出後は保険会社が内容を審査し、問題がなければ所定の保険金が支払われますが、診断書の記載内容に不備があると追加書類の提出が求められることもあります。
下表は、一般的に必要とされる書類とその概要です。
書類名 内容の概要 注意点 診断書 医師による診断と治療内容の記載 保険会社指定の書式がある場合がある 先進医療証明書 対象技術であることを証明する医療機関の文書 厚生労働省の告示技術に限る 領収書・明細書 支払い済み医療費の明細が記載されたもの 原本を提出する必要がある場合がある 保険金請求書 契約者が記入する申請書 契約者情報の記入漏れに注意が必要 口座振込依頼書 保険金振込先の情報を記載する用紙 口座名義と契約者名が一致しているか要確認
保険会社によって必要書類が異なる場合もありますので、事前に公式ホームページやコールセンターなどで詳細を確認することをおすすめします。保険金請求は確実な準備が求められるプロセスですが、正しく手続きを行えば先進医療にかかる経済的負担を軽減できる有効な手段となります。
まとめ 不妊治療における先進医療は、患者にとって新たな希望となる技術を提供しています。これまでの治療方法では限界があった不妊症に対して、タイムラプス撮像法やIMSI、ERA検査など、最新の技術を駆使することで、より高精度な治療が可能になります。先進医療として認定された技術は、通常の保険診療ではカバーされないため、自由診療として受けることになりますが、医療費の負担を軽減できる点で重要な役割を果たします。
これらの高度な技術を使用することで、治療の成功率を向上させ、患者一人ひとりに最適なアプローチを提供することができます。また、医療機関の選定や費用、治療内容についての情報を十分に理解し、正しい選択をすることが、より良い結果に繋がります。先進医療は、妊娠に向けた可能性を広げ、患者が望む未来を手に入れるための手助けとなるでしょう。
不妊治療における先進医療を選択肢として考慮することは、患者にとって重要な決断です。この記事が、治療方法を選ぶ際の参考になり、より多くの方々が希望を持って治療に臨めるようになることを願っています。
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よくある質問 Q. 先進医療による不妊治療は本当に妊娠率が上がるのですか A. 先進医療は、体外受精や顕微授精に加えて、ERA検査やタイムラプス撮像法などを併用することで、胚移植の適切なタイミングや良好な胚の選別が可能となります。厚生労働省に登録された実施医療機関の中には、タイムラプスの導入後に妊娠率が約30%向上したという報告もあります。反復着床不全や高齢妊娠など、従来の治療で結果が出にくかった症例においても、先進医療の併用で着床率や移植後の妊娠継続率が改善されることがあります。
Q. 先進医療を扱っている医療機関はどこで確認できますか A. 厚生労働省のホームページでは、先進医療Aとして認定されている治療法の一覧とともに、実施医療機関が公開されています。ERAやEMMA、ALICEといった子宮内環境の検査技術や、IMSI、PICSIなどの精子選別法を実施している施設は、申請書類に基づき登録されており、認定番号や評価結果が記載された一覧から確認できます。また、診療体制や診断までの期間、検査の併用可否なども、各医療機関の公式サイトや患者向け説明会などで確認することが可能です。