多嚢胞性卵巣症候群について

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)って?

女性が不妊治療を行う原因には排卵障害が多くみられます。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)も排卵障害の一つです。

多嚢胞性卵巣症候群とは、卵胞が成長するのに時間がかかってしまい、沢山の小さな卵胞(嚢胞:のうほう)が卵巣の中でとどまってしまう病気です。あまり聞きなれない病気かもしれませんが女性の20人から30人に1人の割合でみられています。

原因ははっきり解明されていませんが、病気について知り、じょうずに付き合っていくことで妊娠は可能です!!実際に治療で約8割の方が妊娠しています!!

気になったら受診しましょう!!

 多嚢胞性卵巣症候群の兆候として、唯一自分で確認することができるものがあります。それは、「月経異常」です。

  • 月経周期が不規則、あるいは長い 
  • 月経が全くこない
  • 基礎体温にずっと低温1層になっている。

どうでしょうか?あてはまるものがあれば早めに受診してみましょう!

卵巣の中の卵胞が大きく育たず、排卵しにくいために月経周期が長かったり、不規則だったり、ずっと月経がこなかったりします。

長年の不規則な月経を放置していて、不妊治療をきっかけに調べてみると多嚢胞性卵巣症候群だったということがわかる方もおられるみたいです。何事も早め早めが大事ですよね

~月経周期~
24日以内25~38日※±6日程度の変動は問題ありません39日~89日90日以上
頻発月経正常

希発月経※月経がたまにしか来ない  (不定期だったり排卵がない)

無月経

多嚢胞性卵巣症候群の検査

・超音波検査… 超音波で検査すると卵巣の表層に大きくなることができなかった、未成熟の卵胞がネックレスのように12個以上並んだ状態が見られます。これをネックレスサインといいます。

・血液検査…血液検査ではいろいろな特徴がみられます。例えば、、

AMHの値が高い。AMHとは、卵子が卵巣の中にどのくらい残っているかの目安になる値です。25歳ごろがピークで、それ以降は下がりますが、多嚢胞性卵巣症候群では、卵巣の中に排卵できなかった未成熟卵胞が数多く残っているため、値が高いままになってしまいます。

インスリン濃度が高い。インスリンとは、血糖値を下げる働きがあるホルモンです。しかし、働きにくくなってしまっているために「インスリンをもっともっとださなきゃ💦」とたくさんのインスリンをだしてしまいます。そのために、血糖値が正常でもインスリンの血中濃度が高いことがあります。

このように血液検査で、多嚢胞性卵巣症候群の可能性を調べることができます。

だいじょうぶです、安心してくださいね

多嚢胞性卵巣症候群だと、「卵子の質が悪いから妊娠は難しい」などとマイナスな方向に考えてしまう方がおられます。でもそんなことはありません。

一度にたくさんの卵胞が育っているということは、うまく育てることができると、よい成熟卵が取れる確率が高く妊娠率も高くなります。じょうずに育てて、きちんと成熟卵をとればだいじょうぶなので安心してくださいね。

こんなこころがけをしてみましょう

  • 甘いものを控えて、野菜をたくさんとるようにしましょう
  • 太りすぎていたら、適度なダイエットをしましょう
  • 痩せすぎはダメですよ?栄養はしっかりと!
  • 適度な運動をしましょう お散歩とかいいですね♪
  • ストレスをため込まないようにしましょう 自分に合ったリラックス方法をさがしてみましょう♪